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困惑の先にあったもの。 [子供]

前の「記事」を見て下さった皆さん、ありがとうございました。
正直、こういう内容をブログに載せていいものか、いまだに悩んでいます。
しかし、「もう一つ前の記事」のためには、どうしても必要だ・・・と判断して、
細心の注意をはらった上で、載せることにしました。
しっかり受け止めて、コメントやメッセージを送ってくださった皆さんには、
感謝しています。ただただ嬉しかったです。

今回は「その後」・・・というか、前回「記事」をアップした直後に起こった出来事について、
書いていきます。
「前の記事」のために必要だと思うので・・・

たぶん、多くの人たちが穏やかな形の解決を望んでいたと思います。
わたしもその1人でした。
そういう気持ちで、記事を書き、ブログへ送り出しました。
奇しくも、それと時を同じくして、事態は違った方向へ動いていたのです。
・・・わたしがそれを知るのは、夜になってからのことでした。

夜にかかってきた電話の相手は、娘の学校の担任の先生でした。
先生からの電話の意味することは、「それ」を連絡網として、クラス保護者に流すこと。
トーンの落ちた声が語ったことは
「○○教諭の再逮捕については、学校からの連絡を待つように。」・・・えっ?

連絡網を何箇所からのお宅に流すうちに、いろいろな情報が入ってきました。
その情報が、早いものでは、昼下がりの某民放のローカルニュース。
それから、NHKの夕方のローカルニュースで知った・・・という人もいたことがわかりました。
あわてて、テレビのデータ放送を立ち上げて、ようやく確認しました。

「彼」が住居侵入で捕まる「前」が、今回のことでわかったのです。
自転車で帰宅途中の女子高校生を追いかけまわして、止めようとしていたのだそうです。
高校生の通報を受けて、警察があたりを捜索していたら、
民家の敷地の植え込みに隠れているのを通報されて、逮捕に至った・・・と。
「彼」にかけられた容疑は「強制わいせつ」。本人は容疑を否認している・・・らしい。

番組表を確認して、地元局のニュースにたどり着いたのは9時半過ぎでした。
そのニュースを、わたしと息子と娘の3人で見ました。
校名こそ出なかったものの、「容疑者の勤務先」という字幕とともに映されたのは、見慣れた小学校の校舎でした。「学校映っていたよ・・・」というあるお母さんの言葉が現実になって目の前にある。
「彼」の顔は出なかったのに・・・それがすごくショックでした。
息子は「学校でちゃったよー」と一言。
臨時登校日に校長先生の話を聞いてきても、なお平然としていた娘がぽつりといいました。
「先生、悪くないんだよね。」・・・わたしは何もいえませんでした。

嘆願書の署名募集は、翌日に中止されました。
事態が変わったことで、当初の目的には使えなくなったから・・・というのが理由です。
再度嘆願書を作るかどうかは決まっていませんが、現状では難しいでしょう。
保護者も一枚岩ではありません。
「彼」が担任としてかかわった、4年生・5年生の保護者と、
委員会・クラブ程度のかかわりしかなかった6年生と、この春の卒業生(つまり息子の同級生)たちの保護者と、ほとんどかかわりを持たなかった1年から3年までの保護者。
それぞれに温度差を持っているからです。
今回の再逮捕を受けて、その差はきっと広がっているでしょう。

数日前、息子の同級生のお母さんと会いました。
彼女にも、嘆願書の協力をお願いしていたのですが、中止になったので、話をしたのです。
彼女から出た言葉は、とても冷ややかでした。
「教師だって、普通の人間なんだし・・・」
「学校の先生だって、保護者の手前、神妙な顔でいるだけなんじゃない?」
わたしはその意見を絶対否定できない・・・けれど、肯定もできませんでした。

わたしだって「教師」と呼ばれる人たちが特別な人たちだとは思っていないし、
保護者の前で「深刻な振りをしている」先生もいるかもしれない。
じゃあ、それをそのまま娘に言えますか?言えませんよ。
PTA役員をしていたり、ボランティアをしたり、何かと学校へ顔を出すことが多く、全員ではないけれど先生と話す機会があるわたしは、保護者としては少し変わった位置にいるのかもしれません。
だからといって、先生方を100パーセント擁護できる自信はないです。
でも、娘に一番近かった人・・・2年・3年の時の担任の先生や、現在の担任の先生と話して見ると、そのつらさはわたしにも十分感じられるし、決して保護者対策の顔ではないと思っています。
偶然なのですが、娘の担任の先生は、今年の春、息子たちを「6年担任」として送り出してくれた先生でもあります。息子は直接担任になっていたわけではありませんが、お世話になった1人ではあります。
「彼」という一人の教師が起こした事件ではあります。「監督責任」なんていう人もあるでしょう。
ですが、それによって、子供の母校を、先生方すべてを簡単に否定したくはないと思います。

「彼」については、もはや批判も擁護もする気はありません。
再び嘆願書に名前を書くことになるかもわかりません。
・・・少なくとも、最初よりは紙の前で長く考えて決めることになるのではと思います。
「変質者とまちがえられた」うわさも流れていました。
・・・子供たちのためにも、うわさであって欲しかった。そう思います。
今となっては、償うものは償って、失った信用を取り戻せるような人生を送ってくれれば・・・
それだけです。

真実がどうであれ、「彼」と子供たちの「時」が重なることはもうないでしょう。
ならば、わたしたちにできることは、
子供や先生たちと「前を見て」毎日を暮らしていくことなんではと思います。
わたしも、娘の手前、もうしょげた顔はしていられませんね。

さて、「現実」では、まだまだ尾を引きそうですが、
ブログでは、これでおしまいです。
明るい話もださないとね。


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コメント 6

☆ももりんご☆

またまた大変なことに。
確かに、関わりが多い人と少ない人とでは
温度差があるのかもしれないですね。

でも、娘さんの「先生、悪くないんだよね」
は不憫にも思えるけれど、すごく素敵な娘さんなんだなぁと思いました。
人を信じるってすごく素敵で、すごく難しいですよね。
彼である先生に、娘さんをはじめ、先生を信じている子供たちを
見せてあげたいですね。
真相がどうであっても、
彼が立ち直るというか、またがんばれるきっかけになりそうな気がします。

じょわがめさんも、どうか元気だしてくださいね。
by ☆ももりんご☆ (2007-08-07 15:19) 

marin

プログを見て、あれからネットでも見たら、わいせつだったんですね(^_^;)
真実は、どうなのか、わかりませんが先生も立ち直って、ほしいですね
身近な人だったから、なおショックだと思いますが、元気だしてくださいね
by marin (2007-08-08 09:23) 

じょわがめ

☆ももりんご☆さん
 コメントありがとうございます。
 娘がこの事件をどう捉えているのかはわかりません。
 彼女は口にしないし、わたしから、話すこともしていません。
 何もなかったかのように、普通の1日を過ごしています。
 夏休みのおかげかも。
 娘は、臨時登校日に人数が1人減った先生たちを見ていますが、
 始業式に初めてそれを見る子もいます。
 本当に気をつけなければいけないのは、9月3日かもしれません。
 
 すこし外れてしまいますが、
 うちの息子が小学生のある学年で、当時の担任の先生と
 コミュニケーションが取れず、苦労していた時期がありました。
 息子の方にも注意するところがあり、
 先生の方も息子に対して、配慮を必要とすることに気づいて欲しい、
 その板ばさみになって、悩んだんですね。でも、その時、
 「不満があろうとも、それでも、親は先生を信頼しなければいけない。
 良くも悪くも、学校での子供のことをよく知るのは先生であり、
 その関係に親が介入することはできない。」と思ったんですね。
 もちろんいじめなどになっていれば話は別ですが。
 このときは、そこまで深刻でないことがわかっていたので、
 わたしがとことん先生と話し合い、「情報を交換していく」ことで、
 少しづつよくしていきました。
 その経験が、現在のわたしと学校の付き合い方の基本になりました。
 
 親が、学校への信頼を疑うことは、
 子供と先生との信頼を、親が疑うことと同じことだと思います。
 子供の側に異常なことがないかぎり、そんなことしてはいけません。
 (最近、「異常」の定義を勝手に拡大解釈する親もいるようですが・・・)
 だから、娘が校長先生やほかの先生の言葉を信じ、
 先生に手を差し出している限り、
 わたしは、学校と先生を信頼していくと思います。

 「彼」がしたことは、結果的に子供たちの手を自ら離してしまったこと。
 手を離された子供たちの前には、別の手が差し出されています。
 彼らなりにそれをつかんで、頑張っていって欲しいと思います。

 長いお返事ですいません。

 
 
 
 
 
by じょわがめ (2007-08-08 18:02) 

じょわがめ

marinさん
 コメントありがとうございます。
 ・・・そうですか。まだネットの方では出ていますか。
 新聞のインターネット版ですか?それとも何か別のものですか?
 新聞の方は、学校名までばっちり出ていたのでは?
 事実なのですから、仕方がないことなのですが、
 最近は、高学年ともなると、その気になれば、自分の力で、
 自分の学校の教師がしでかしたことを、洗いざらい調べ上げられる。
 そんな世の中です。
 そんな形で、この夏休みに子供たちの間で、
 嘘やデマが飛び交わないこと。
 それによって、子供たちが肩身の狭い思いや
 卑屈な気持ちを感じることがあってはならないと思っています。
 それが一番心配なことです。
 
 コメントをいただき、励ましていただきありがとうございます。
 あなたが、ネットの記事を見たのは、
 わたしの至らぬブログの記事の補足であると信じています。
 もし、興味本位でしたら・・・
 お願いです。しばらくそっとしていただけませんか?

 もし、気を悪くされたのでしたら、謝ります。ごめんなさい。
 これからもよろしくお願いします。
by じょわがめ (2007-08-08 18:31) 

「自転車で帰宅途中の女子高校生を追いかけまわして、止めようとしていたのだそうです」
残念、の一言です。その先生には、どれだけ周りに、子どもたちに、迷惑をかけたかをとにかく見つめ直して欲しい。
というか、
見つめ直せるならば最初からそんなことしない。
いやいや、これからの可能性のことを断言できる権利がある人間なんていなのだから・・・・と自分に言い聞かせはしますが・・・。

「教員は演技者でなければならない」と言われます。「何が子どもにとって一番良いか」を規準に動きます。偽りと言われればそうなんですが、でもとにかく子どもは大人の姿で学ぶわけで。
過ちを犯した人間を責めることは簡単だし、上記した通り、私は腹立たしい事件だと感じています。そんな中でじょわがめさんのお子さんの優しさ、事実が事実なだけに痛いぐらい感じます。 これってじょわがめさんの姿や周囲の先生の姿なのだと感謝します。

でも・・・ほんとに残念。
複雑な思いでいるかと思いますが、残りの夏休み、お子さんたちと満喫できるといいなと願います。
by (2007-08-09 13:56) 

じょわがめ

epiさん
 コメントありがとうございました。
 某スポーツ新聞にも記事が載ったようですね。
 記事の内容は、テレビより幾分強烈だったみたいです。
 報道なら、親でも何とかフォローはききますが、
 「2ちゃんねる」とかで、格好のネタになっている・・・らしいとも聞きます。
 そうなっていたら、もうお手上げです。
 ・・・本当に、子供たちの目に留まっていないことを望みます。

 「先生だって、家に帰れば家族がいるんだし・・・」ぐらいのことなら、
 子供に言っても理解してもらえます。
 では、「先生だって、学校を出れば普通の男なんだし、Hなことくらい
 考えるでしょ」と言えば、通じるものかといえば、そうではないし、
 まず言えませんよね。特に5年・6年の子供たちにはね・・・

 わたしを含め、保護者の中では、
 「いい人」のイメージは、完全に崩れ去っていますね。
 子供たちや、保護者や、職場の同僚の信頼を、
 完全に裏切ったんだし、正直思い出したくもないくらいですよ。
 最初からいなかったもの・・・と扱うこともできます。
 ですが、子供たちの「記憶」のなかに存在している人物を、
 「いなかったことにしなさい」と言ったって、無理な話しだし、
 元から、親や先生にそういう風に言う権利もない。
 ・・・そこの駆け引きが難しいです。
 今は、お互いそのことについて話をしないのが一番ですね。

 ま、わたしとしてもせっかくの夏、悔いを残したくないんで、
 何とか楽しく暮らしていきたいですね。
 旅行厳禁の「吹奏楽野郎」のおかげで、身動き取れないけど・・・
 ダンナさんが、今年は珍しくお盆の時期に休みを取ることになりました。
 友人たちと福島の方へゆるーい天体観測に行くらしいので、
 娘さんも一緒に行かせてしまおうと思っています。
 何せ、たった1枚だけの日記は、いまだ真っ白のままですし、
 自由研究のネタでもつかんでくれば、しめたものです(^_^)
 アンビリーバブルなことがあっても、
 宿題がなくなるわけじゃないですからねえ(^^ゞ
 
 
by じょわがめ (2007-08-10 03:55) 

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